頭の悪い犬ランキングTOP10|「おバカ犬」の真実と上手な付き合い方を解説

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「頭の悪い犬ランキング」と検索すると、アフガンハウンドやバセンジーといった犬種の名前がずらっと並んでいます。でも、そのランキングは本当に犬の「頭の良し悪し」を正しく測っているのでしょうか。結論から言うと、世に出回っている「頭の悪い犬ランキング」は、犬の知能のごく一部しか見ていません。ランキング下位の犬種は「バカ」なのではなく、人間の指示に従うことに興味がないだけ。狩猟や追跡など、犬種本来の能力では驚くほど優秀な子ばかりです。この記事では、頭の悪い犬ランキングTOP10の犬種を1頭ずつ詳しく紹介しながら、ランキングの正しい読み方・しつけのコツ・犬種ごとの隠れた才能まで解説します。

📌 この記事でわかること

・頭の悪い犬ランキングTOP10の犬種と各犬種の特徴
・ランキングの根拠になっている「服従知能」の仕組み
・ランキング上位の犬種と上手に暮らすしつけのコツ
・「おバカ犬」と呼ばれる犬種の隠れた才能と本当の魅力

\2頭同時に楽に散歩できるリード/

目次

頭の悪い犬ランキングの基準は?犬の知能を測る3つの指標

そもそも犬の「頭の良さ」は1つの物差しでは測れない

犬の知能研究の第一人者であるスタンレー・コーレン博士は、犬の知能を3つに分類しています。1つ目は「適応知能」で、初めての状況に対して自分で考え、問題を解決する力。2つ目は「本能的知能」で、犬種が作られた目的に基づく能力(牧羊犬が羊を追う、ハウンドが獲物を追跡するなど)。3つ目が「服従知能」で、人間の指示を理解し、言われた通りに行動する力です。一般的に出回っている「頭の悪い犬ランキング」は、この3つのうち「服従知能」だけを基準にしています。つまり、人間の指示にどれだけ素直に従うかだけで順位を決めているわけです。本能的知能や適応知能が高くても、服従知能が低ければ「頭が悪い」とされてしまうのが現状です。

服従知能テストの仕組み|新しい指示を何回で覚えるか

コーレン博士の調査では、新しい指示を理解するまでに必要な繰り返し回数と、最初の指示に従う確率でランク付けされています。ランキング上位のボーダーコリーやプードルは5回以内の繰り返しで新しい指示を理解し、最初の指示に従う確率は95%以上。一方、ランキング下位の犬種は新しい指示を理解するまでに80〜100回以上の繰り返しが必要で、最初の指示に従う確率は25%以下です。この差は犬種の「賢さ」ではなく、人の指示に従う意欲の差と言った方が正確です。

「指示に従わない=バカ」ではない理由

ランキング下位に入る犬種の多くは、ハウンド系や独立心の強い古代犬種です。彼らは何千年もの間、人間の細かい指示なしに自分の判断で狩りをしてきました。アフガンハウンドは広大な荒野で自分の判断で獲物を追い、バセンジーはアフリカの密林で単独狩猟をしていた歴史があります。こうした犬種にとって、「おすわり」や「まて」は仕事に必要なスキルではなかったのです。逆に、ボーダーコリーやシェパードは人間と密に連携して羊を追ったり警察活動をしたりする犬種なので、指示に従う能力が高く育つのは当然と言えます。

💡 わんポイントメモ

コーレン博士自身も「このランキングは犬種全体の知能を測るものではない」と明言しています。服従知能が低い犬種は「従いたくない」のであって「理解できない」のではない、という点を押さえておきましょう。

頭の悪い犬ランキングTOP10|服従知能ワースト犬種一覧

ワースト10の犬種を一挙紹介|ハウンド系が多い理由

コーレン博士の調査に基づく服従知能ワースト10は、10位バセットハウンド、9位マスティフ、8位ビーグル、7位ペキニーズ、6位ブラッドハウンド、5位ボルゾイ、4位チャウチャウ、3位ブルドッグ、2位バセンジー、1位アフガンハウンドです。注目すべきは10犬種のうち5犬種がハウンド系という点です。ハウンド系は嗅覚や視覚で獲物を追跡する犬種で、人間の指示より自分の感覚を優先する傾向があります。これはハウンドの仕事には欠かせない資質であり、「欠点」ではなく「職業適性」と言えます。

順位 犬種名 タイプ 服従知能順位(79犬種中)
1位 アフガンハウンド 視覚ハウンド 79位(最下位)
2位 バセンジー 古代犬種 78位
3位 ブルドッグ 愛玩犬 77位
4位 チャウチャウ 古代犬種 76位
5位 ボルゾイ 視覚ハウンド 75位
6位 ブラッドハウンド 嗅覚ハウンド 74位
7位 ペキニーズ 愛玩犬 73位
8位 ビーグル 嗅覚ハウンド 72位
9位 マスティフ 大型犬 71位
10位 バセットハウンド 嗅覚ハウンド 70位

(プロドッグ調べ:スタンレー・コーレン博士の研究データをもとに作成)

ランキング上位と下位で何が違う?数字で比べてみた

ランキング上位(ボーダーコリー、プードルなど)と下位(アフガンハウンド、バセンジーなど)の差は数字で見ると歴然です。上位犬種は新しい指示を5回以内で理解し、最初の指示に従う確率は95%以上。一方で下位犬種は80〜100回以上の繰り返しが必要で、最初の指示に従う確率は25%以下です。ただし、これは「理解できない」のではなく「従いたくない」ケースが多いのがポイント。下位犬種でも、自分の興味のあることには集中力を発揮しますし、おやつなどの動機付けがあれば学習速度は上がります。

日本で人気のあの犬種もランクイン?チワワやダックスの順位は

日本で人気の犬種も、コーレン博士のランキングではそれほど上位にいません。ダックスフンドは79犬種中49位、チワワは67位です。これらの犬種が「頭が悪い」かというと、飼い主の間では「ずる賢い」「自分の都合のいいことだけ覚える」という声の方が多いのが実情です。特にチワワは体が小さいぶん抱っこやおやつで甘やかされやすく、しつけの機会自体が少なくなりがちです。犬種の知能より、飼い主の接し方がしつけの結果を大きく左右する好例と言えます。

1〜5位を徹底解説|知られざる本当の実力

1位 アフガンハウンド|「猫のような犬」は最強の視覚ハウンド

🐕 犬種プロフィール

犬種名 アフガンハウンド
原産国 アフガニスタン
体高・体重 63〜74cm / 23〜27kg
平均寿命 12〜14歳
性格 独立心が強い・気高い・繊細
飼いやすさ ★☆☆☆☆(上級者向き)

頭の悪い犬ランキング堂々の1位は、アフガンハウンドです。しかしこの犬種は、アフガニスタンの山岳地帯で数千年にわたり単独で獲物を追っていた視覚ハウンド。広い視野と時速60kmにも達する走力を持ち、自分の判断で狩りを遂行する能力に長けています。「指示に従わない=頭が悪い」のではなく、そもそも人間の指示を必要としない仕事をしてきた犬種です。飼い主に対しては繊細で愛情深い一面もありますが、気分が乗らないときは呼んでも振り向かないことも。猫に近い性格と言われる所以です。しつけでは、叱るよりもご褒美ベースで根気強く付き合う姿勢が大切です。

2位 バセンジー|「吠えない犬」は自分で考えて行動する知性派

バセンジーはアフリカ原産の古代犬種で、「吠えない犬」として有名です。体高40〜43cm、体重9〜12kg、平均寿命12〜16年の中型犬で、声帯の構造上、一般的な「ワンワン」という吠え方をしません。代わりにヨーデルのような独特の声を出します。服従知能は78位ですが、適応知能は高く、ドアの開け方を観察して覚えたり、フェンスの弱い部分を見つけて脱走したりする知恵があります。自主性が強くコントロールが難しい反面、自分で問題を解決する能力に優れている犬種です。ただし、その「自分で考える力」がいたずらに発揮されることも多いので、退屈させない工夫が必要です。

3位 ブルドッグ|マイペースな性格の裏にある頑固さと愛情深さ

ブルドッグは体高31〜40cm、体重23〜25kg、平均寿命8〜10年の中型犬です。かつては牛と闘う「ブルベイティング」に使われていましたが、現在は穏やかで愛情深い家庭犬として世界中で愛されています。服従知能は77位。指示を「理解できない」のではなく、「急いでやる必要がない」と判断しているような、どっしり構えた性格です。しつけは短いセッションで繰り返すのがコツで、長時間のトレーニングは飽きてしまいます。1回5分×1日3セットを目安に、おやつを使いながら楽しい雰囲気で進めましょう。頑固な面はありますが、飼い主との絆が深まれば協力的になる犬種です。

4位 チャウチャウ|猫のような独立心は中国4,000年の歴史から

チャウチャウは体高46〜56cm、体重20〜32kg、平均寿命9〜15年の中型犬です。青黒い舌とライオンのようなたてがみが特徴で、中国で4,000年以上の歴史を持つ古代犬種です。服従知能は76位ですが、飼い主への忠誠心は高く、家族以外の人間にはクールな態度を取ります。「猫のような犬」と言われるほど独立心が強く、構われすぎるのを嫌う傾向があります。しつけでやりがちな失敗は、チャウチャウの独立心を「反抗」と捉えて強く叱ってしまうこと。叱れば叱るほど信頼関係が崩れ、余計に指示を聞かなくなる悪循環に陥ります。子犬期からの社会化と、信頼関係を築くことが最優先です。

⚠️ 注意しておきたいこと

チャウチャウは子犬期の社会化が不十分だと、成犬になってから他の犬や知らない人に対して警戒心が強くなりすぎることがあります。生後3〜14週の社会化期に、さまざまな人・犬・環境に触れさせることが大切です。この時期を逃すと、後からの修正に何倍もの時間と労力がかかります。

6〜10位を解説|意外な得意分野を持つ犬種たち

6位 ブラッドハウンド|服従知能は低いが嗅覚は犬界トップクラス

ブラッドハウンドは体高58〜69cm、体重36〜50kg、平均寿命10〜12年の大型犬です。服従知能は74位と低いですが、嗅覚能力は犬の中でもトップクラス。警察や捜索隊で「追跡のプロ」として活躍しており、数日前の匂いでも追跡できるほどの嗅覚を持っています。実は、アメリカでは裁判でブラッドハウンドの追跡結果が証拠として認められるほどの信頼性があります。服従知能が低い最大の理由は、一度匂いを嗅ぎ始めると飼い主の指示より鼻を優先してしまう点。散歩中に地面の匂いを追い始めたらなかなか止められないのが飼い主の共通の悩みです。

7位 ペキニーズ|中国宮廷犬のプライドが「頭の悪い犬」の評価に

ペキニーズは体高15〜23cm、体重5kg以下、平均寿命12〜15年の小型犬です。中国の宮廷で何百年も大切に育てられてきた歴史があり、「人に媚びない」のが最大の特徴。服従知能は73位ですが、これはプライドの高さの表れです。実は意外と知られていないのですが、ペキニーズは状況判断力に優れており、飼い主の感情を読み取る能力が高い犬種です。嬉しいときは寄り添い、忙しそうなときは静かに待つといった空気を読む力があります。ただし「やりたくないことはやらない」という姿勢は徹底しているので、しつけでは犬のペースを尊重しながら、できたときにしっかり褒めるアプローチが有効です。

8位 ビーグル|鼻が良すぎて指示が耳に入らない嗅覚の天才

ビーグルは体高33〜40cm、体重8〜14kg、平均寿命12〜15年の中型犬です。スヌーピーのモデルとしても有名で、日本でも人気の高い犬種です。服従知能は72位ですが、嗅覚ハウンドとしての能力は一級品。空港での手荷物検査(検疫探知犬)や薬物探知で活躍する個体も多く、集中力と嗅覚は折り紙付きです。問題は、その集中力が「匂い」にだけ向いてしまうこと。散歩中に気になる匂いを見つけると、飼い主の声が聞こえなくなるほど没頭します。しつけのコツは、匂いを嗅ぐ時間を「ご褒美」として組み込むこと。「おすわり」ができたら好きなだけ匂いを嗅いでいいよ、というルールにすると、指示に従うモチベーションが上がります。

9位 マスティフ|体は大きいが動きはゆっくり、穏やかな巨人

マスティフは体高70〜76cm、体重54〜100kgにもなる超大型犬で、平均寿命は6〜10年です。服従知能は71位ですが、これは「頭が悪い」というより「動作がスロー」と表現した方が正確です。新しい指示への反応速度が遅いだけで、時間をかければしっかり覚えます。穏やかで忍耐力のある性格で、番犬としての能力は高く、家族を守る本能は強いです。注意点は、子犬のうちから基本的なしつけを入れておくこと。成犬になると体重が50kgを超えるため、引っ張り癖がついたまま成長すると散歩のコントロールが困難になります。子犬のうちは体が小さくてかわいいですが、ここで甘やかすと後で苦労するのがマスティフあるあるです。

💡 わんポイントメモ

マスティフは子犬期の成長が速く、生後6ヶ月で体重30kgを超えることもあります。「まだ子犬だから」と甘やかしていると、あっという間に力で制御できない大きさになります。体重10kg以下のうちにリーダーウォークを習得させるのが理想です。

10位 バセットハウンド|のんびり屋に見えて嗅覚はブラッドハウンド級

バセットハウンドは体高33〜38cm、体重20〜29kg、平均寿命12〜13年の中型犬です。短い足と長い耳が特徴的で、のんびりした見た目通りマイペースな性格。服従知能は70位ですが、嗅覚はブラッドハウンドに次いで犬界第2位と言われています。警察犬として採用されることもあり、嗅覚を使った仕事では集中力を発揮します。飼い主としては、散歩中に急に立ち止まって地面の匂いを延々と嗅ぎ続ける姿に「この子は大丈夫かな」と不安になることがありますが、それはバセットハウンドの本能が正常に機能している証拠です。焦らず、匂いを嗅ぐ時間を散歩に組み込んであげましょう。

上位の犬種に共通する3つの特徴

独立心が強く「自分で判断する」タイプが多い

ランキング上位10犬種に共通する最大の特徴は、独立心の強さです。アフガンハウンド、バセンジー、チャウチャウ、ボルゾイなど、自分の判断で行動してきた歴史を持つ犬種が目立ちます。これらの犬種は、飼い主の指示を「聞かない」のではなく、「自分の判断の方が正しい」と思っている場合が多いのです。牧羊犬やレトリーバーのように「飼い主と一緒に仕事をする」ことに喜びを感じる犬種とは、モチベーションの源泉が根本的に異なります。独立心の強い犬種との暮らしでは、「従わせる」よりも「協力してもらう」という発想の転換が鍵になります。

嗅覚や視覚など特定の感覚に特化した犬種が集中

ブラッドハウンド、ビーグル、バセットハウンドは嗅覚に、アフガンハウンドやボルゾイは視覚に特化した犬種です。こうした犬種は、特定の感覚への集中力が高いぶん、人間の指示に注意を向ける余裕が少なくなります。ビーグルが散歩中に匂いを追い始めたら呼び戻しが効かなくなるのは、嗅覚への集中が人間の声をかき消してしまうからです。これは犬種の「欠点」ではなく「設計通り」の動作と言えます。しつけでは、こうした感覚をご褒美として活用する方法が効果的です。

古代犬種や歴史の長い犬種が目立つ

バセンジー、チャウチャウ、アフガンハウンドなど、数千年の歴史を持つ古代犬種がランキングに多く入っています。古代犬種はオオカミに近いDNAを持ち、人間と密に連携して仕事をするよう品種改良された近代犬種とは性質が異なります。近代の牧羊犬や使役犬は人間の指示に従う能力を重視して選択繁殖されてきましたが、古代犬種はそうした選択圧を受けていません。つまり、古代犬種が服従知能テストで低い成績を取るのは、何千年もの間「人に従う能力」を求められてこなかった結果であり、知能の低さを示すものではないのです。

📌 押さえておきたいポイント

頭の悪い犬ランキング上位の犬種は「独立心が強い」「特定の感覚に特化」「古代犬種」の3つの特徴を持つケースが多いです。どの特徴も犬種本来の役割に基づくものであり、「頭が悪い」証拠ではありません。

犬種と上手に暮らすしつけの5つのコツ

ご褒美ベースのトレーニングに徹する|叱るしつけは逆効果

独立心が強い犬種に対して、叱るしつけは逆効果です。強く叱ると「この人の言うことは聞きたくない」と判断され、さらに指示を無視するようになります。おやつ、おもちゃ、褒め言葉をご褒美に使い、「指示に従うと良いことがある」と学習させましょう。ポイントは、指示に従った瞬間から3秒以内にご褒美を与えること。時間が空くと、何に対してのご褒美かが犬に伝わりません。特にチャウチャウやアフガンハウンドのような犬種は、叱られた経験を長く記憶する傾向があるので、ネガティブな経験の蓄積は信頼関係の崩壊につながります。

1回のトレーニングは5分以内|短く頻繁にが鉄則

ランキング上位の犬種は集中力が続かない…のではなく、「興味のないことに集中し続ける忍耐力が低い」のが正確です。長時間の服従訓練は苦痛でしかないので、1回5分×1日3セットを目安にしましょう。短いセッションを繰り返す方が、長時間ダラダラ続けるより記憶の定着率が高いことは、犬の学習理論でも裏付けられています。トレーニングの終わりは必ず「成功」で締めくくるのもコツです。難しい課題で行き詰まったら、簡単な指示(おすわりなど)に戻して成功させてから終了しましょう。

犬種の本能を活かした遊びを取り入れる

嗅覚ハウンド(ビーグル、バセットハウンド、ブラッドハウンド)には「ノーズワーク」がおすすめです。おやつを部屋のあちこちに隠して嗅ぎ当てさせる遊びで、犬種の本能を満たしながら頭も使えます。視覚ハウンド(アフガンハウンド、ボルゾイ)にはルアーコーシング(疑似餌を追いかける遊び)が向いています。犬種の本能を活かした遊びを通じて「飼い主と一緒にやると楽しい」という経験を積ませることが、結果的にしつけの基盤になります。逆に、犬種の特性を無視して服従訓練だけを繰り返すと、犬はトレーニング自体を嫌いになってしまいます。

効果的なしつけ方 逆効果になるしつけ方
ご褒美ベース(おやつ・遊び)
1回5分×1日3セット
犬種の本能を活かした遊び
成功体験で終わらせる
子犬期からの社会化
大声で叱る・体罰
長時間の反復訓練
服従訓練だけの繰り返し
失敗を叱って終わる
成犬から急にしつけ開始

子犬期の社会化を最優先にする|後からの修正は何倍も大変

独立心が強い犬種ほど、子犬期の社会化が重要です。生後3週〜14週の「社会化期」に、さまざまな人・犬・環境・音に触れさせることで、成犬になってからの適応力が大きく変わります。社会化不足のチャウチャウが他犬に攻撃的になったり、社会化不足のアフガンハウンドが極度の怯えを見せたりするケースは少なくありません。社会化期を逃した場合でも改善は可能ですが、成犬の行動修正には子犬の3〜5倍の時間と根気が必要と言われています。ブリーダーやペットショップから迎えたら、ワクチン接種のスケジュールを獣医師と相談しながら、できるだけ早く社会化を始めましょう。

「頭の悪い犬」としつけで失敗しやすい飼い主の特徴と対策

「何回言ってもわからない」とイライラしてしまうタイプ

服従知能が低い犬種は、新しい指示を覚えるまでに80〜100回以上の繰り返しが必要です。ボーダーコリーなら5回で覚えることが100回かかるわけですから、同じペースで上達すると期待すると確実にイライラします。大切なのは、「この犬種はこういうペースなんだ」と最初から理解しておくこと。覚えが遅いのは犬のせいではなく、犬種の特性です。リードを強く引いて無理やり「まて」をさせようとしたら、散歩自体を嫌がるようになったという失敗は、焦りが生んだ典型例です。散歩嫌いになると運動不足からストレス行動が増え、しつけがさらに難しくなるという悪循環に陥ります。

「賢い犬種に変えれば楽になる」と思い込むタイプ

服従知能が高い犬種なら楽にしつけられるかというと、それも違います。ボーダーコリーやプードルは覚えが早いぶん、悪いことも瞬時に学習します。テーブルの上のおやつを盗む方法を一度覚えたら、二度と忘れません。賢い犬種ほど退屈に弱く、運動量や頭を使う遊びが不足すると家具を破壊するなどの問題行動に走ります。犬種の知能タイプに合ったしつけ方法を選ぶことが重要であり、「賢い犬種=しつけが楽」という単純な図式は成り立ちません。どの犬種にも、その犬種に合った向き合い方があります。

体罰や大声で「わからせよう」とするタイプ

独立心が強い犬種に体罰や大声のしつけを行うと、犬は「この人は危険だ」と学習し、飼い主を避けるようになります。特にペキニーズやチャウチャウは繊細な面があり、一度信頼を失うと回復に長い時間がかかります。体罰で一時的に行動を抑制できたとしても、犬は「なぜダメなのか」を理解しているわけではなく、「この人の前ではやらない」と学習するだけです。飼い主の見ていないところで問題行動を繰り返すケースが多くなります。現代の犬のしつけでは、望ましい行動を褒めて強化する「正の強化」が基本であり、罰で抑え込む方法は推奨されていません。

Q. 頭の悪い犬ランキングの犬種でも、プロのトレーナーに頼めばしつけられる?
A. プロのトレーナーに依頼すれば、基本的なしつけは入ります。ただし、トレーナーの前では従うのに飼い主の前では従わない、というケースもあります。トレーナーには「やり方を教わる」スタンスで、最終的には飼い主自身がしつけの主体になることが大切です。犬は「誰が指示しているか」を見ています。

信じすぎてはいけない3つの理由

服従知能は犬の知能のごく一部しか測っていない

何度も触れてきた通り、コーレン博士の研究が測定しているのは「服従知能」のみです。適応知能(問題解決力)と本能的知能(犬種本来の能力)は評価対象外です。バセンジーがドアの開け方を覚える適応知能や、ブラッドハウンドが数日前の匂いを追跡する本能的知能は、このランキングには反映されていません。犬の知能を「人間の指示に従うかどうか」だけで判断するのは、人間の知能を「先生の言うことをどれだけ聞くか」だけで判断するようなものです。それで測れるのは「従順さ」であって「知能」の全体像ではありません。

個体差は犬種差より大きいことがある

同じ犬種でも、個体によって性格やしつけの入りやすさは大きく異なります。アフガンハウンドでも飼い主の指示によく従う子はいますし、ボーダーコリーでもしつけに苦労する子はいます。犬種ランキングはあくまで「犬種全体の傾向」であり、目の前の1頭を決めつける材料にはなりません。ブリーダーの育て方、社会化の経験、飼い主との関係性など、環境要因が犬の行動に与える影響は犬種の遺伝的傾向と同じかそれ以上に大きいとされています。犬を迎える前にランキングを参考にするのは良いことですが、迎えた後は目の前の愛犬を見てあげてください。

「頭が悪い犬種」のレッテルが飼い主のしつけを諦めさせる

「うちの子は頭の悪い犬ランキングに入っている犬種だから、しつけは無理」と諦めてしまう飼い主は少なくありません。しかし、どの犬種でも基本的なしつけ(おすわり、まて、おいで、トイレ)は習得できます。覚えるまでの時間が違うだけで、不可能ではありません。ランキングに入っている犬種でも、飼い主が犬種の特性を理解し、適切な方法でトレーニングすれば、しっかり家庭犬として暮らせます。ランキングを「諦める理由」ではなく「しつけ方法を工夫するヒント」として活用することが大切です。

⚠️ 注意しておきたいこと

「頭の悪い犬ランキング」を理由に犬を手放すケースが報告されています。犬種の知能ランキングは飼い始める前の参考情報に留め、迎えた後は犬種の特性に合わせた接し方を学ぶことが大切です。どうしてもしつけに困ったときは、犬種の特性に詳しいプロのドッグトレーナーに相談しましょう。

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まとめ|頭の悪い犬ランキングに振り回されず愛犬の個性を楽しもう

「頭の悪い犬ランキング」として知られるコーレン博士の服従知能ランキングは、犬の知能のごく一部を測定したものに過ぎません。ランキング下位の犬種は「バカ」なのではなく、独立心が強く、人間の指示に従うことに重きを置かない犬種が多いだけです。それぞれの犬種には、何千年もの歴史の中で磨かれてきた素晴らしい能力があります。

この記事のポイントを振り返りましょう。

  • 頭の悪い犬ランキングの基準は「服従知能」のみ。犬の知能には「適応知能」「本能的知能」もある
  • ランキング1位のアフガンハウンドは視覚ハウンドとして優秀。2位のバセンジーは問題解決力が高い
  • ハウンド系(ブラッドハウンド、ビーグル、バセットハウンド)は嗅覚能力がトップクラス
  • しつけは「ご褒美ベース・1回5分×1日3セット・犬種の本能を活かす」の3本柱が有効
  • 叱るしつけ、体罰、長時間の反復訓練は逆効果。信頼関係を壊す原因になる
  • 子犬期(生後3〜14週)の社会化が特に重要。成犬からの修正は何倍もの時間がかかる
  • 個体差は犬種差より大きいこともある。ランキングはあくまで傾向であり、目の前の愛犬を見ることが大切

まずは、愛犬の犬種がどんな歴史を持ち、どんな能力に優れているのかを調べてみてください。「なぜこの子は指示を聞かないのか」の理由がわかれば、イライラが減り、犬種に合ったしつけ方法が見えてきます。頭の悪い犬ランキングは「しつけの工夫ポイント」として活用し、愛犬の個性を楽しむきっかけにしましょう。

※犬のしつけで困ったときは、犬種の特性に詳しいドッグトレーナーや獣医師に相談することをおすすめします。

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この記事を書いた人

犬の行動・心理・しつけ・犬種選び・暮らし方を、愛犬家の目線でわかりやすく解説する犬の総合情報メディアです。「なぜ遠吠えするの?」「撫でると喜ぶ場所は?」「トイレトレーニングはいつから?」——愛犬との毎日がもっと楽しくなる知識をお届けしています。犬種ごとの性格や飼いやすさの比較、散歩・睡眠・室内飼いの工夫まで、初めて犬を飼う方からベテラン飼い主さんまで役立つ情報を発信中。運営は株式会社てまひま(名古屋市)。

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