犬が吠えるしつけは原因別が9割|タイプ別のやめさせ方とNG対応も解説

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「ピンポン」と鳴った瞬間に吠え出す、ごはんの催促でワンワン鳴き続ける、留守番中に近所から苦情がきた——犬の「吠える」は、飼い主さんの悩みのなかでも特に多いテーマです。叱っても効かない、無視しても止まらない、と感じている方も少なくないはずです。

結論からお伝えすると、犬が吠えるのには必ず理由があり、その理由に合わせてしつけ方を変えることが解決の近道です。吠え方を「要求・警戒・不安・興奮・本能」の5タイプに分けて見極めれば、何をすればいいのかがはっきりします。逆に、原因を無視して「とにかく静かにさせる」だけのしつけは、ほとんどの場合うまくいきません。

この記事では、吠える理由のタイプ分けから、タイプ別の具体的なしつけ手順、吠えやすい犬種との付き合い方、年齢別の進め方、そしてやりがちなNG対応まで、犬仲間に教えるような目線でまとめます。今日からひとつずつ試せる内容なので、愛犬に合うやり方を見つけてください。

📌 この記事でわかること

・犬が吠える5つのタイプと見分け方
・要求・警戒・不安それぞれのしつけ手順
・吠えやすい犬種と吠えにくい犬種の違い
・子犬・成犬・シニア別の進め方とやってはいけないNG対応

目次

犬が吠えるのには理由がある|まず知りたい5つのタイプ

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犬にとって吠えるのは「無駄」ではなく、何かを伝えるための立派なコミュニケーションです。しつけを始める前に、まず愛犬がどのタイプで吠えているのかを見極めましょう。タイプによって正しい対応が真逆になることもあるため、ここを飛ばすと遠回りになります。

吠え方は大きく5タイプに分けられる

犬の吠えは、行動学的に「要求吠え」「警戒吠え」「分離不安による吠え」「興奮吠え」「遠吠え(本能)」の5つに整理できます。要求吠えはごはんや遊びをねだるとき、警戒吠えはインターホンや来客など外部刺激に対して、分離不安は留守番時の不安から、興奮吠えは帰宅時や来客時の嬉しさから起こります。遠吠えはサイレンや他の犬の声に反応する本能的なものです。シーンと声のトーンをセットで観察すると、どのタイプかが見えてきます。たとえば飼い主の顔を見ながら高い声で吠えるなら要求、窓の外を見て低く連続で吠えるなら警戒の可能性が高い、という具合です。まずは「いつ・何に向かって・どんな声で」吠えるかをメモすることから始めてください。

同じ「ワン」でも声と体勢でタイプが読める

吠え声のトーンや体勢には、その子の気持ちが表れます。高めで短く繰り返す声は要求や興奮、低く太い声で前のめりの姿勢なら警戒や威嚇、クンクン混じりの細い声なら不安、というのが大まかな目安です。しっぽの位置も手がかりになり、高く振りながら吠えるなら興奮や遊びの誘い、下げて固まりながらなら恐怖や警戒のことが多いです。子犬期は声がまだ高く区別しにくいですが、成犬になるにつれてタイプごとの違いがはっきりしてきます。注意したいのは、飼い主が「うるさいから」と一括りに叱ってしまうこと。不安で吠えている子を叱ると不安が増し、かえって吠えが悪化することがあります。声と体勢をセットで読む習慣をつけましょう。

「無駄吠え」という言葉が解決を遠ざける

実は「無駄吠え」という言葉そのものが、しつけを難しくしている面があります。犬の側からすれば理由があって吠えているので、無駄なことは一つもありません。飼い主が「無駄」と決めつけると、原因を探らずに「とにかく黙らせる」対応に走りやすく、根本解決から遠ざかります。大切なのは、吠えを「困った行動」ではなく「愛犬からのメッセージ」として一度受け止めること。そのうえで、要求なら応じ方を、警戒なら安心のさせ方を、と原因に合わせて対応を選びます。やりがちな失敗は、ネットで見た一つのテクニックをすべての吠えに当てはめてしまうこと。タイプが違えば正解も違うため、まずは見極めを優先してください。

💡 わんポイントメモ

サイレンや救急車に反応して吠えるのは「遠吠え」に近い本能行動で、しつけで完全になくすのは難しいタイプです。群れで仲間と声を合わせる名残とされ、叱るより刺激から距離を取るほうが現実的です。

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要求吠えのしつけは「無視」が基本|やめさせる手順

「遊んで」「おやつちょうだい」と飼い主に向かって吠える要求吠えは、対応次第でクセになりやすいタイプです。逆に言えば、飼い主の関わり方を変えれば改善しやすいタイプでもあります。ここでは手順を具体的に見ていきます。

吠えたら反応しない、静かになったら応える

要求吠えの基本は「吠えても要求は通らない」と犬に学んでもらうことです。吠えている間は目を合わせず、話しかけず、触れず、その場を離れるくらいの徹底ぶりで反応しません。そして吠えるのをやめて静かになった瞬間に、してほしかったことをしてあげます。タイミングが命で、静かになってから3秒以内に応えると「静かにすると良いことがある」と結びつきやすくなります。室内のごはん前や遊びの催促で起きやすく、1日のなかで何度も練習チャンスがあります。注意点は、途中で根負けして応えてしまうこと。一度でも吠えて要求が通ると「もっと吠えれば叶う」と学習し、以前より吠えが激しくなります。やると決めたら家族全員で一貫させましょう。

吠える前に先回りして満たす

要求吠えを減らすには、吠えなくても満たされている状態をつくるのが効果的です。ごはんや散歩の時間をある程度一定にし、犬が「催促しなくても来る」と安心できるリズムを整えます。遊びやスキンシップも、犬がねだる前に飼い主から定期的に提供すると、要求して吠える必要が薄れていきます。とくに運動量の多い犬種や若い犬は、エネルギーが余ると要求吠えが増えがちなので、散歩や遊びでしっかり発散させることが先決です。やりがちな失敗は、吠えてから慌てて散歩に連れ出すこと。これでは「吠えれば散歩」と教えてしまいます。あくまで犬が落ち着いているタイミングで、飼い主主導で予定を進めるのがコツです。

「おすわり」で要求を切り替える

吠えるのをやめさせるだけでなく、代わりの行動を教えると定着が早まります。要求したいときは吠えるのではなく「おすわり」や「フセ」をして待つ、というルールに置き換える方法です。手順は、犬が吠え始めたら一度無視し、落ち着いた隙に「おすわり」を指示して、できたら要求に応える、を繰り返します。これを1日5分×2〜3セット、数日続けると、吠えるより座ったほうが早いと学習していきます。成犬でも十分に身につきますが、覚えるまでは家族で号令や褒め方をそろえることが大切です。注意点は、座る前に焦って褒めてしまうこと。あくまで「静かに座れたら」が条件です。焦らず段階を踏みましょう。

⚠️ よくある失敗

要求吠えに「うるさい!」と大声で叱ると、犬は「かまってもらえた」と受け取り、かえって吠えが増えることがあります。叱る声も犬にとってはリアクションのひとつ。要求吠えには反応しないのが鉄則です。

インターホンや来客に吠える犬のしつけ方|警戒吠えの直し方

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「ピンポン」で猛烈に吠える、宅配の人に向かって吠える——警戒吠えは近所トラブルにもつながりやすく、悩む飼い主さんの多いタイプです。原因は不安や縄張り意識にあるため、安心させる方向のしつけが基本になります。

音と「良いこと」を結びつけて慣れさせる

インターホンへの吠えは、「来客=警戒すべきもの」という結びつきが原因のことが多いです。これを「インターホン=良いことが起きる合図」に書き換えていきます。手順は、家族にインターホンを鳴らしてもらい、鳴った直後に犬におやつを与える、を繰り返します。最初は吠えてもかまわず、音とおやつの関連づけを優先します。1日数回、数週間かけて続けると、音が鳴っても飼い主のほうを見るようになっていきます。室内飼いの小型犬から大型犬まで使える方法です。注意点は、吠えている最中におやつで気を引こうとすると「吠えればもらえる」と誤学習しかねないこと。音そのものに反応させる練習と割り切り、根気よく回数を重ねましょう。

窓の外が見えない環境にする

外を通る人や犬に反応して吠える場合は、そもそも刺激を減らす環境調整が有効です。窓に目隠しシートを貼る、カーテンを閉める、犬のベッドを窓から離れた場所に移すなど、視界から刺激を取り除くだけで吠えがぐっと減る子もいます。縄張り意識の強い犬や、留守番中に窓際で見張る習慣のある犬に特に効果的です。あわせて、外が気になって興奮したときに落ち着ける「ハウス」を用意しておくと、自分で気持ちを切り替えやすくなります。やりがちな失敗は、吠えるたびに窓へ駆け寄って「どうしたの」と確認すること。飼い主の動きが「一緒に警戒すべき」というサインになり、吠えを強めてしまいます。まずは刺激を断つ環境づくりから始めましょう。

落ち着いたら静かに褒めて切り替える

警戒吠えでは、吠えをやめた瞬間を逃さず褒めることが切り替えのカギです。来客や物音で吠え始めたら、まず飼い主が慌てず落ち着いた態度を見せます。犬が一瞬でも吠えをやめたら、低く穏やかな声で褒め、できればハウスや別室へ誘導して刺激から離します。興奮が高ぶる前に距離を取るのがポイントです。社会化期を過ぎた成犬でも、回数を重ねれば「吠えなくても大丈夫」と学んでいきます。注意したいのは、犬の反応をよく見ずに無理に刺激へ近づけること。恐怖が強い子を来客にいきなり対面させると、かえって警戒心が強まります。ストレスのサインが見えたら一旦休憩を入れ、その子のペースで進めることが大切です。

💡 わんポイントメモ

小型犬ほど警戒吠えが多いのは、体が小さいぶん「先に声で威嚇して身を守る」本能が働きやすいからとも言われます。臆病さの裏返しでもあるので、叱るより安心させる対応が向いています。

留守番中に吠えるのは寂しさのサイン|分離不安への向き合い方

飼い主が出かけた途端に吠え続ける、帰宅すると部屋が荒れている——こうした留守番中の吠えは、分離不安が背景にあることが多いタイプです。叱って直るものではなく、安心して留守番できる練習を積み重ねることが解決につながります。

出かける前後を「特別」にしない

分離不安による吠えを和らげる第一歩は、出発と帰宅をドラマチックにしないことです。出かける前に「行ってくるね、いい子にしててね」と長く声をかけたり、帰宅後にすぐ大げさにかまったりすると、犬は留守番の前後を一大イベントととらえ、不安が強まります。出発は声をかけずさりげなく、帰宅後も犬が落ち着くまで数分は普段どおりに過ごすのがコツです。これを毎日続けると、留守番が「特別なこと」ではなくなっていきます。注意点は、罪悪感から出発前に過剰なスキンシップをしてしまうこと。気持ちは分かりますが、犬にとっては落差が大きいほどつらくなります。淡々とした出入りを心がけましょう。

短い留守番から少しずつ慣らす

留守番は「短い時間から成功体験を積む」のが鉄則です。まずは数十秒、別の部屋に行って戻る練習から始め、犬が落ち着いていられたら時間を少しずつ延ばします。数分→十数分→数十分と段階を踏むと、「飼い主は必ず戻る」と学習し、不安がやわらいでいきます。出かける前に散歩や遊びでしっかり運動させ、エネルギーを発散させてから留守番に入ると、寝て過ごしやすくなり吠えも減ります。やりがちな失敗は、いきなり長時間の留守番に挑戦すること。失敗体験が重なると不安が定着し、吠えや破壊行動が悪化します。焦らず、その子が「待てた」と思える成功を積み重ねることが近道です。

安心できる居場所とアイテムを用意する

留守番中に安心できる空間があると、吠えはぐっと減ります。クレートやサークルに、普段使っている毛布や飼い主のにおいがついたタオルを入れておくと、落ち着ける居場所になります。中におやつを詰めた知育トイを置いておけば、留守番中の暇つぶしにもなり、「留守番=楽しい時間」という印象づけにも役立ちます。子犬からシニアまで幅広く使える方法です。注意点は、留守番のときだけクレートに入れて閉じ込めること。これでは「クレート=閉じ込められる嫌な場所」になってしまいます。普段から扉を開けたまま自由に出入りできるようにし、安心できる巣として慣らしておくことが大切です。

📌 押さえておきたいポイント

留守番中の吠えは「叱る」では解決しません。出入りを淡々と、留守番時間は短い成功から少しずつ、安心できる居場所を用意する。この3つを地道に続けることが、分離不安への一番の近道です。

吠えやすい犬種・吠えにくい犬種の違い|性格と育て方

「うちの子はよく吠えるけど、隣の子は静か」——その差には、犬種ごとの性質も関係しています。もちろん育て方次第で大きく変わりますが、傾向を知っておくとしつけの見通しが立てやすくなります。

もともと吠えやすい性質の犬種がいる

番犬や猟犬として吠えることを役割にしてきた犬種は、本能的に吠えやすい傾向があります。チワワは体が小さいぶん警戒心が非常に強く、よく吠えることで知られます。ミニチュア・ピンシャーも警戒心の強さや神経質さ、興奮しやすさが吠えにつながりやすい犬種です。テリア系や牧羊犬系も、刺激への反応が早く声が出やすい傾向があります。ただし「吠えやすい=しつけられない」ではありません。性質を理解したうえで、刺激を減らす環境づくりと早めの社会化を組み合わせれば、十分にコントロールできます。注意点は、吠えやすい犬種だからと諦めて放置すること。放っておくと吠えグセが定着するので、子犬のうちから対応を始めるのが得策です。

比較的吠えにくいとされる犬種

一方で、穏やかな性格から比較的吠えにくいとされる犬種もいます。パグやフレンチ・ブルドッグなどの短頭種は、飼い主とのんびり過ごすことを好み、必要以上に吠えにくいうえ、吠えても声が小さめという特徴があります。シーズーは快活ながら無駄吠えが少なめ、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは社交的で警戒心が強くないため、あまり吠えないとされます。なかでもバセンジーは「吠えない犬」の代名詞として知られる犬種です。とはいえ、まったく吠えない犬はいません。吠えにくい犬種でも、不安や刺激が多い環境では吠えますし、要求吠えのクセはつきます。犬種の傾向はあくまで参考にし、その子の個性に合わせることが大切です。

プロドッグ調べ|吠えやすさの傾向比較

吠えやすさの傾向を、当サイトが各種情報をもとに整理しました。あくまで一般的な傾向で、個体差や育て方で大きく変わる点はご理解ください。

タイプ 代表犬種 吠えやすさの傾向
警戒型・小型 チワワ/ミニチュア・ピンシャー 高め
おっとり短頭種 パグ/フレンチ・ブルドッグ 低め(声も小さめ)
社交型 キャバリア/シーズー やや低め
特殊 バセンジー 非常に低め

結局は犬種より「育て方」で決まる

犬種の傾向は参考になりますが、最終的に吠える・吠えないを左右するのは育て方と環境です。吠えやすいとされる犬種でも、子犬期からいろいろな人・音・場所に少しずつ慣らす社会化を丁寧に行えば、落ち着いた性格に育ちます。逆に、吠えにくいとされる犬種でも、要求に吠えで応えてしまう関わりを続ければ吠えグセはつきます。個性も大きく、同じ犬種でも吠えやすい子と静かな子がいます。注意点は、犬種ランキングだけで「この子なら吠えないはず」と期待しすぎること。迎えた一頭一頭と向き合い、その子に合ったしつけを積み重ねることが、結局いちばんの近道です。

やってはいけない!吠えるしつけで逆効果になるNG対応

良かれと思ってやったことが、実は吠えを悪化させている——これはとても多いパターンです。ここでは、吠えるしつけでやりがちなNG対応を整理します。心当たりがあれば、まずはこれをやめるだけで改善することもあります。

吠えるたびに大声で叱る

もっとも多い失敗が、吠えるたびに「ダメ!」「うるさい!」と大声で叱ることです。犬にとって飼い主の大声は、自分の吠えに対する反応=かまってもらえたと受け取られることがあり、要求吠えではむしろ強化されてしまいます。また、警戒や不安で吠えている子を叱ると、不安や恐怖が上乗せされて吠えが悪化したり、飼い主を信頼できなくなったりします。叱り方そのものも重要で、感情的に長く怒鳴るのは逆効果です。どうしても止めたいときは、低く短い声で一度だけ伝え、やめた瞬間を褒めるほうが伝わります。あくまで「静かにできたら良いことがある」を軸に、叱る量より褒める量を増やしていくのがコツです。

その場しのぎでおやつや要求に応えてしまう

吠えてうるさいからと、静かにさせるためにおやつをあげたり要求に応えたりするのも、典型的なNG対応です。これでは「吠えれば望みが叶う」と学習し、吠えが増える一方になります。とくに要求吠えでやりがちで、来客中や電話中など「今だけは静かにしてほしい」場面でつい折れてしまうのが落とし穴です。一度でも吠えて成功すると、犬は次も粘り強く吠えるようになります。対策は、静かなときにこそおやつや関わりを与え、吠えているときは反応しないこと。家族の誰か一人でも折れると効果が薄れるので、全員でルールを共有することが欠かせません。根気は要りますが、一貫性こそが最大の近道です。

体罰や驚かせる道具に頼る

マズルを強くつかむ、叩く、大きな音で驚かせて黙らせる——こうした力や恐怖で抑え込む方法は、おすすめできません。一時的に吠えが止まっても、犬は「なぜダメなのか」を理解しておらず、飼い主への恐怖や不信だけが残ります。恐怖が募ると、かえって防御的に吠える・噛むといった別の問題に発展することもあります。吠えは「黙らせる」のではなく「吠える必要をなくす」方向で解決するのが基本です。原因を取り除き、落ち着ける環境を整え、静かにできたら褒める。遠回りに見えても、これが結局いちばん確実です。どうしても改善しない、攻撃性が強いといった場合は、無理をせず専門のドッグトレーナーや行動診療科に相談しましょう。

⚠️ こんな失敗に注意

「来客に吠えるのをやめさせたくて、来るたびに叱り続けたら、チャイムの音だけで震えて余計に吠えるようになった」——これは恐怖が刺激と結びついた典型例です。叱るより、音と良いことを結びつける練習に切り替えましょう。

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子犬・成犬・シニア別|吠えるしつけの進め方とコツ

同じ「吠える」でも、年齢によって原因も進め方も変わります。子犬には予防、成犬には習慣の上書き、シニアには変化への配慮——ライフステージに合わせて対応を選ぶと、無理なく改善できます。

子犬期は「社会化」で吠えにくい土台をつくる

子犬期に大切なのは、吠えを直すより「吠えにくい性格の土台」を育てることです。生後3〜4か月ごろまでの社会化期に、いろいろな人・音・場所・他の犬に少しずつ慣れさせると、警戒心からの吠えが起きにくくなります。インターホン、掃除機、車の音などを、おやつと一緒に少量ずつ経験させるのが効果的です。要求吠えに対しても、この時期から「吠えても応じない・静かなら応じる」を徹底すると、クセがつく前に予防できます。注意点は、怖がっているのに無理やり刺激へ近づけること。恐怖体験は逆効果なので、その子が安心できる距離から少しずつ慣らしましょう。土台づくりは、後々のしつけを何倍も楽にしてくれます。

成犬は根気よく「習慣の上書き」を

すでに吠えグセがついた成犬の場合は、できあがった習慣を新しい行動で上書きしていきます。基本は子犬と同じで、吠えの原因を見極め、タイプ別の対応を一貫して続けることです。成犬は学習能力が高いので、正しく続ければ十分に変わります。ただし、長年積み重ねた習慣ほど時間がかかるため、数日で結果を求めず、数週間〜数か月の単位で取り組む心構えが必要です。1日5分でも毎日続けるほうが、まとめて長時間やるより効果的です。注意点は、家族でやり方がバラバラなこと。ある人は無視、ある人は応じる、では犬が混乱して定着しません。ルールを紙に書いて共有するくらいの徹底が、成犬のしつけ直しでは効いてきます。

シニア犬の吠えは変化のサインかもしれない

シニア期に入って急に吠えが増えた場合は、しつけの問題というより、加齢による変化が背景にあることがあります。耳が遠くなって自分の声が分かりにくくなる、視力の低下で不安が増す、夜間に落ち着かなくなる、といった変化が吠えにつながることがあります。この時期は「やめさせる」より「安心させる・環境を整える」ことが中心になります。寝床を静かで安心できる場所にする、生活リズムを一定にする、段差や物の配置を変えないなどの配慮が有効です。注意点は、若い頃と同じ厳しさで対応すること。シニア犬には負担が大きすぎます。また、急な変化が気になる場合は、念のためかかりつけの獣医師に相談すると安心です。

Q. 成犬になってからしつけても、吠えは直りますか?
A. 直せます。成犬は学習能力が高く、原因に合った対応を一貫して続ければ十分に改善します。子犬より時間はかかる傾向があるので、数週間〜数か月かけて、家族そろって同じルールで取り組むのがポイントです。

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まとめ|吠える理由を見極めれば、しつけはうまくいく

犬が吠えるのは、無駄ではなく必ず理由のあるメッセージです。だからこそ、しつけのスタートは「なぜ吠えているのか」を見極めることにあります。要求・警戒・不安・興奮・本能の5タイプを読み分け、原因に合った対応を選べば、やみくもに叱るより何倍も早く改善に近づきます。叱って黙らせるのではなく、「吠える必要をなくす」方向で考えるのが、犬にも飼い主にも優しい解決法です。

そして、犬の鳴き声は飼い主だけの問題ではなく、環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」でも、頻繁な鳴き声などの騒音で周辺住民の生活に支障を及ぼさないよう努めることが求められています。ご近所への配慮の意味でも、早めに向き合っておきたいテーマです。

📌 この記事の要点

・犬の吠えは「要求・警戒・不安・興奮・本能」の5タイプに分けて見極める
・要求吠えは反応せず、静かになった3秒以内に応える
・警戒吠えは刺激を減らし、音と良いことを結びつけて慣らす
・留守番の吠えは叱らず、短い成功と安心できる居場所で和らげる
・吠えやすい犬種でも、社会化と一貫したしつけでコントロールできる
・大声で叱る・要求に折れる・体罰に頼るのは逆効果
・年齢に合わせて、予防・習慣の上書き・変化への配慮を使い分ける

最初の一歩は、愛犬が「いつ・何に向かって・どんな声で」吠えるかを数日メモすることです。タイプが見えれば、やるべきことは自然と絞られます。今日からひとつずつ、その子に合ったやり方を試してみてください。どうしても改善しない場合や攻撃性が気になる場合は、専門のドッグトレーナーや獣医師に相談すると安心です。なお、犬の鳴き声に関する飼い主の責務については、環境省の動物愛護管理に関する情報もあわせてご確認ください。

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※記載の情報は2026年6月時点のものです。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

犬の行動学・心理学を独学で学び続けている愛犬家。犬種ごとの性格や飼い方のポイント、しつけの悩み解決まで、犬と暮らす人に寄り添った情報をお届けしています。「犬ともっと仲良くなりたい」すべての飼い主さんを応援するメディアです。

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